(北村 淳:軍事社会学者)

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 マーク・エスパー米国防長官が9月16日に米ランド研究所(安全保障・軍事戦略を専門にするシンクタンク)で行った講演で、アメリカの同盟諸国・友好諸国に対して、それぞれの国防費を少なくともGDP比2%以上に引き上げ質・量ともに軍事力を強化してほしい旨を明言した。

 このエスパー長官による要求表明は、今後アメリカ軍が、極めて強力な敵となってしまった中国軍に対抗していくにあたり、とりわけ重点的に強化すべき3要素(海軍力の強化、同盟友好諸国との関係強化、ロジスティックス分野の強化)について再強調する講演においてなされたものである。

海上自衛隊の令和2年度インド太平洋方面派遣訓練における洋上補給訓練の様子(出所:海上自衛隊)
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