「伊勢志摩e-POWER　ROAD」に改められた旧伊勢志摩スカイラインのゲート。周辺の道路標識（右上）は伊勢志摩スカイラインのまま=2022年11月8日午後1時11分、三重県伊勢市、臼井昭仁撮影

　三重県伊勢市と鳥羽市を結ぶ有料道路・伊勢志摩スカイラインの名称が「伊勢志摩e-POWER　ROAD（イーパワー　ロード）」になった。日産自動車が、運営する県観光開発からネーミングライツ（命名権）を取得したためで、契約期間は1年。8日、タレントの柳沢慎吾さんらを招き、お披露目会があった。

　全長16・3キロ。標高500メートルの山頂広場からは伊勢湾を見下ろせる展望の良さで知られる。料金は普通車で1270円。コロナ禍前は年間12万～13万台が利用した。

　日産によると、命名権を取得した目的は、エンジンとモーターを融合した独自の駆動技術「e-POWER」を宣伝するため。性能を体感できる国内10カ所の山岳道路の中から選んだという。取得額は非公表。同社が公共財で命名権を取得したのは日産スタジアム（横浜市）に次いで2例目。

　名車のスカイラインを販売しているのに、「スカイライン」の名を外した理由について、日産のマーケティング担当者は「あくまでe-POWERを広く知ってもらうための取り組みで、『伊勢志摩』については要望通り残しました」と説明している。

　県観光開発によると、改称に合わせて料金所にある表示は変えたが、モニュメントなどに記されている伊勢志摩スカイラインの表示はそのままにする。担当者は「混乱を招かないためで、認知の度合いをみて対応を考えたい」と話している。周辺の案内標識も変わっていない。

　改称を記念し、12月10、11日は無料開放する。（臼井昭仁）
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