宇宙進出のコストが膨大すぎるから宇宙人が発見できないという説

宇宙進出のコストが膨大すぎるから宇宙人が発見できないという説 / Pixabay

 ビッグバンから現在までに流れた時間の長さや、広大な宇宙に無数に存在する星々の数を考えれば、どこかに地球外文明が存在していてもよさそうなものだ。それなのに、宇宙人がいるという証拠はまるで見つからない。

 この矛盾に、物理学者エンリコ・フェルミはこう口にした
 「彼らはいったいどこにいるんだ?」

 これは「フェルミのパラドックス」と呼ばれる問題なのだが、もしかしたらその答えは、高度な知的文明にとって宇宙進出はそれほどお得ではないからというものかもしれない。Universe Todayでは宇宙に進出するコストはそれこそ天文学的なものであると論考されている。

宇宙進出にかかるコストは膨大

 フェルミのパラドックスが依拠しているもう一つの重要な前提は、高度文明ならこれまでに宇宙のかなりの部分を植民地にしてきたはずだというものだ。

 天の川銀河だけでも1000億~4000億個の恒星があり、これらを植民地として利用するメリットは大きいだろう。天の川135億年経過しているのだから、この地球で地球人が各大陸へと熱心に進出したように、超高度に発達した文明ならこれまでに銀河全体に進出したに違いない。

 ただ実際に宇宙人がそう思ったとしても、現実に星々を移動できなければならない。しかしそこには、星から星へと移動するために必要なエネルギー天文学的な大きさという壁が立ち塞がる。

 アイシュタインが1905年に発表した「特殊相対性理論」によるなら、物体は光速よりも速く移動することができない。

 あの有名な「E = mc2」は、物体が光速に近づくほどに質量が大きくなることを意味する。そのため物体が光速に達するには無限のエネルギーを費やして加速せねばならず、光速に到達すれば質量は無限になる。早い話が、光速は実現不能ということだ。

 光速まで行かずともそれに近づくためのアイデアがいくつか提唱されている。だが光速のほんの数%という速度を実現するだけでも膨大なエネルギーが必要になる。このコストをどう解決すのかを扱った理論は皆無だ。

フェルミのパラドックス

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文明は周囲の宇宙にじわりと浸透することしかできない


 ジェフリー・A・ランディスは1993年の論文で、「パーコレーション理論」という統計学的理論に基づき、地球外文明は周囲に少しだけ勢力を拡大する程度しかできないのではないだろうかと推測している。

 パーコレーション理論によるなら、ネットワークのノードが十分に取り除かれると、分解されて小さなクラスターになる。ここから考察すると、銀河に知的生命がいたとしても必ずしも星々の植民地化に意欲的なわけではない可能性が高いという。

 もちろん未知との遭遇を求めて宇宙に出る者もいるだろう。しかし、あえて大きなリスクを負ってまでで見知らぬ世界に踏み出そうと思わない者たちもいる。

 そもそも母星にある文明は、植民惑星をそれほど強く支配することなどできない。地球人が持つ現代の技術では、太陽からもっとも近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリまで1000年から8万1000年かかる。

 さらにそこから地球と交信をしようとしたとしても、メッセージが相手に届くには8年以上かかる。そんなことをやっている間に、植民惑星には母星とはまるで違った独自の文明が発達する。

 遠くに行こうとすればするほど増大する一方のコストと通信の時間差が自ずと限界となる。メリットよりもコストの方が大きければ、宇宙人は銀河を遍く支配下に置こうなどとは思わず、ただ有限の範囲に”浸透”するにとどまるだろう。

 したがって宇宙の植民地化は均一には進まない。それが行われるクラスターはあるかもしれないが、多くのクラスターは手付かずのまま残される。

地球外文明

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宇宙進出のコスト


 宇宙進出のコストについて少し具体例を挙げよう。人類が史上初めて月に降り立ったアポロ計画では、1500億ドル(インフレを考慮して現代の価値に調整したもの)が投じられている。しかもその土台となるミッションとして、それ以前にはマーキュリー計画ジェミニ計画があり、それぞれ23億ドルと100億ドルが費やされた。

 さらに1972年以来、再び人類が月に向かったアルテミス計画でも、わずか4年の間に350億ドルが投じられた。地球の衛星にたどり着くだけでも、膨大なお金がかかっている。

月面着陸計画

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未来の技術ならチャンスはあるか?


 現在の科学技術では、人が生きている間に隣の恒星へ行くことすらできない。これを克服するために、光速に近い速度を実現するさまざまな理論上の推進システムが考案されている。

 分かりやすいのが1950年代から60年代にかけて行われたオリオン計画原子力推進システムで、要は核弾頭の爆発力でもって推進する。荒っぽいが、このやり方なら理論上、光速の5%までは加速できる。

 だがやはりコストが問題だ。オリオン計画のロケットは重量が40万~400万メートルトンになると想定されていたが、建造費は保守的に見積もっても現在の価格で2兆7500億ドル――2019年度米政府予算の78%、同国GDPの10%にあたる。

 英惑星間協会のダイダロス計画で研究された核融合ロケットは、高エネルギープラズマで推進する。第一段で光速の7.1%、第二段で12%まで加速。プロキシマ・ケンタウリまで36年で到達できる。しかしコストは同様に、6兆ドルと膨大だ。

 さらに未来的な反物質推進によるロケットは、光速の3分の1まで加速できる。しかしわずか1グラムの反物質を作るコストが1兆ドル。にもかかわらず、NASAの推定によれば、プロキシマ・ケンタウリに行くには80万メートルトン以上の燃料が必要になるという。

 ほかにも宇宙に漂う水素を集めて利用するバザード・ラムジェットや、星間物質と巨大なレーザー反物質を生成するVARIESなどあるが、いずれにせよ現代の技術では作ることが不可能か、膨大な開発コストのために現実的ではない。

宇宙進出

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宇宙人なら克服できる?


これらは人間だから克服できない問題で、宇宙のどこかにいる高度文明ならば解決できるとお考えだろうか?

 地動説を唱えたコペルニクスは、この世界に特別な「観測者」はいないと考えた。これは「コペルニクスの原理」や「平凡の原理」と知られるもので、つまり私たちに当てはまる問題は他の場所でも当てはまるということだ。

 地球に知的生命が存在するのなら、宇宙にはそれを生み出した物理法則が普遍的に働いており、地球以外の惑星にも知的生命を誕生させるだろう。ここまではいい。

 だが同様にして、私たちが星間宇宙を移動する方法に苦労するのなら、地球外生命もまた苦労するということでもある。現時点でコストや距離の問題をクリアする妙案がまるで見当もつかないなら、きっと地球外生命もそうに違いない。

宇宙人との遭遇

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銀河全体への進出は現実的ではない


 地球がそうだったように、仮に知的生命が誕生するまでに45億年かかるとする。天の川が誕生して135億年なので、私たちが登場する以前には90億年という時間があったことになる。

 この間、複数の文明が誕生しては消え去っていたとしてもおかしくはない。天の川全体に進出できた文明はいないかもしれないが、それでもそれがまったく何の痕跡も残さなかったとは考えにくい。となると、文明が到達できる範囲の限界以外にも、宇宙人の発見を阻む要因があると考えることもできるだろう。

 だが、ここで重ねた考察を踏まえるならフェルミのパラドックスへの答えはこうなる。なぜ宇宙人の存在を示す証拠が見つからないのか? それは彼らが銀河全体に進出したはずだという想定は、とてもではないが現実的ではないからだ。

 これまで、宇宙人と遭遇できない理由は様々な仮説が立てられており、宇宙人は存在すらしないという説もある。カラパイアでは様々な説を紹介しているが、今回の説もその1つである。

References:Beyond "Fermi's Paradox" XV: What is the Percolation Theory Hypothesis? - Universe Today/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52297842.html 
(出典 news.nicovideo.jp)

どこでもドアがあれば良いのにね


宇宙人「地球人は年がら年中、戦争で同族を殺しまくってるやべぇ種族だからちかよらないでおこう」


銀河連邦法により銀河連邦加盟星系国家は知的生命体の存在する未発達惑星に干渉してはならないという決まりがあるからだよ。地球が銀河連邦に加盟できるくらいに文明が発達したら向こうからコンタクトしてくる手はずになっている。


そもそもの話、他の惑星の知的生命体が人間以上に高度な技術持ってるとは限らないし。


外宇宙に人を連れて行けない文明レベルでしかない地球人の分際で、「宇宙人はいない」とか言っちゃう人はおこがましいと思いませんかね


宇宙人が居ないとは断言できないが、宇宙人を見たとかUFO(宇宙船)を見たとかいう奴には宇宙人がはるばる母星から地球人をからかいに来たとでも言うのかと思う事がある。何もコンタクト取らずに消えたって証言ばかりだし。


宇宙人は人間の目に見えないくらい小さいので、実はもうとっくに地球に来てると誰かが言っていたような気が・・・


地球ができてから、地球人が宇宙にでるまで47億年もかかってる。実に宇宙の年齢の3分の1。そう考えると、地球人が宇宙最初の宇宙に出た知的生命体でもおかしくないと思わんかね


ビッグバンから宇宙人も地球人と同じぐらいの時間しか経ていないんだから想像を絶する超高度文明を築けているとは限らない訳でな


宇宙人がいたとして、地球人の生物学的な分類でその宇宙人を宇宙人と認識できるかどうかの問題があるな


宇宙は無限に広いし時間も無限にあるから地球人類とコミュれる種もどこかで生まれるだろうけど宇宙が広すぎて今の俺らが遭遇できる確率も無限に低い


コストというがそもそも宇宙人が実在したとして彼らの母星における宇宙進出に掛かるコストが地球人類が宇宙進出するコストと同等とは限らない。 宇宙船が必要だとしても建造及び燃料コストが地球比率が1000だとして宇宙人母星比率で1かもしれんぞ?


ドラえもんで、宇宙人を呼び出したのはいいが交通費に見合うだけの要件が思い浮かばず宇宙戦争寸前になる話、けっこう怖かった。


想像してみましょう。あなたは莫大なお金と資源を消費し、数多の同胞や自分の生命すらリスクにかけて長い旅をして、わざわざ地球に来て何をする?バカンスかい?隕石衝突がなくても僅か50億年程度で終わる星に?


高齢者宇宙人「ワシが学生の頃は修学旅行の行先は地球じゃったが、最近の学生宇宙人の修学旅行は別の星らしいのう」


宇宙人は実在しない。いいね?


地球以外の知的生命体の星があったら「はやぶさ2」みたいなのやらんと思うが


地球人が観測できてる領域って宇宙のゼロコンマ何%よ? たったそれっぽっちの範囲に生命体が見つからんからって、その存在有無をどうこう語るなんてナンセンス極まりない。


宇宙空間からも認識されうるような技術を人類が発明したのはせいぜいここ100年位のことで、量子テレポート等光速度に拘束(爆笑)されない手段でのコンタクトすら未だないってことは、要は少なくとも100光年内にそれだけの技術を持った知的生命体が存在しないってだけだべ


宇宙旅行が手軽になったら行ってみたいとは思うけど、生きてるうちにはならなそうだなというか、観光資源がないのよね


地球を細菌やカビのコロニーと考えれば、胞子を飛ばすことしかできずにコロニーは滅びる。文化や文明・伝統など継承することはできないかもね


地球の人類史はレアだから観察保護区域に指定されてる。太陽系ごとね。


おそらくだよ、おそらく、どの星人も大気圏を脱出出来ないw


UFO=無人偵察機と考える位ならコスト面からでも来てもよさそうだけどね。


夢も希望もないけど納得できてしまう自分が悲しい(笑)。将来月に移住できても、地球同様米中で領土の取り合いになるし。涼宮ハルヒでもない限り、宇宙人と会うの無理ってことか。


光速の壁さえ何とかできればねえ。


どのみち理解しあえず、殺しあうことになるので、見つからないように隠れてるんでしょ。


人類が異星人に遭うことができない問題を扱うならドレイクの方程式の方がわかりやすいと思う


宇宙人が粘菌のような存在で集にして個・個にして集で思考回路を持ってたとしても(エヴァでマギシステムをハッキングした使徒みたいなのをイメージしてくれりゃ)、それは宇宙[人]として認められるんかな? ま、そんな宇宙人が居てもいいよね?  


人間同士ですら弱い者を虐げて強いヤツが威張っていたり、しょうもない理由で殺しあって争っているのに人間が異質である宇宙人と仲良くできるとは思えないけどな。人間が宇宙人に出会えるかどうか考えるより、人間が自分とは違うものを受け入れる倫理観を学ぶ事を優先すべきだと自分は思っている。


宇宙はめっちゃ広くて、生命の存在する星も無数にあるから、宇宙人はいる!と昔は思ってたが、そこに地球人が生まれるまで47億年かかったって時間の概念加えると、宇宙人ってマジでいるのか疑問に思うようになった


地球にたどり着ける文明を持つ宇宙人が、やすやすと地球人にみつかるまぬけとはおもわない。


な、なんだってー!


もう一つ説がある。実際に来たけど、人間とは関わりたくないと思ったので帰った説。


地球の知的生命体の精神や文明レベルがまだまだ低すぎるから干渉するべきじゃないってなってるんじゃない?


恒星間航行が可能な文明であれば、周辺の惑星をテラフォームするだけでいくらでも生存環境を広げ、資源も生み出せる。経済システムだって発達してるだろう。好奇心だけで莫大な予算を組んで地球に行きたいなんて企画書、通るわけがない。そんなのが許されるのはコロンブスの時代だけだ。


地球人が勝手にロマンを描いているけど、時空を超えてやって来る者は得たいが知れない。生き物の形をしていないかも、寿命とかないかも知れない。私たちのスケールでは光年単位は違い過ぎる。